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散文詩 - 2025.06.12

  • 2025年6月13日
  • 読了時間: 1分

暗い夜道の隅っこに自分が落ちている

街灯の下、たかる虫の騒々しい中

混じって自分が舞っている

側溝の澱んだ水の中

そっと自分が覗いている

傾きかけた標識に

消えかけたグラフィティーに

夜間工事の音の中に

自分が潜んでこっちを見ている

嬉しくもなく悲しみもなく

寂しさもなく。

まして心を揺さぶることもなく。

わたしはそれを数えながら歩くのです。


部屋の灯りをつけると

乱れたシーツの端っこに

また落ちている


わたしはそれに腹を立て

噴き出す汗を撒き散らし

母の漢字を書き殴れば

書き順も遂に分からず

大きな声で泣いたのです。


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