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夏の奥底

  • 執筆者の写真: 556km
    556km
  • 2024年5月14日
  • 読了時間: 1分

更新日:2024年5月24日

普段と違うコーヒーを飲んだら

夏の奥底

夜が明ける頃の

深い沼のような、あの時間を思い出した


冷蔵庫の灯りで

憂鬱な湿度が照らされて

はじまりとも終わりともつかない時間

鼻腔の中いっぱいに広がる燻った記憶


じきに子どもたちが起き出して

きっと昨夜見た夢の続きを教えてくれる


そうしていたら

夏はとっくに過ぎ去って

ボトルの中

澱んだままの思い出が

流れてくのをそっと見守る




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